たばこ小屋・故郷(鍾理和中短篇集) 台湾郷土文学選集

2,484円(内税)

鍾理和は、「血だまりに倒れた文筆家」(倒在血泊裡的筆耕 者)と称される。これは陳火泉という作家が書いた追悼文の題名に由来する。鍾理和は結核を長患いしており、亡くなる直前まで自作を校正していたので、倒れ たときには原稿用紙に血が飛び散ってしまったのであった。遺作となった作品は、本書に収録した中篇小説「雨」である。 作家としてまだ無名に 近かったから、四十五歳で生涯を閉じることになったのは、志半ばといってよいだろう。それでも鍾理和は、その四十五年間を精一杯に生きている。苦労続きの 人生ではあったが、家族に恵まれ創作活動に従事できたことで、台湾文学史に名前を残すことができた。 鍾理和の文学作品を理解するために、五 つばかりおさえておきたいことがある。・・・鍾理和が客家人であること、同姓結婚したこと、大陸体験を持っていること、漢文作家であること、結核を患って いたことである。いずれも鍾理和文学の特徴を形成する要素になっている。(本書「解説」より) 同姓結婚 野茫茫―立民の墓前で 竹頭庄―「故郷」一 山火事―「故郷」二 阿煌おじさん―「故郷」三 義兄と山歌―「故郷」四 たばこ小屋 雨(中篇小説) 野間信幸訳(第5回配本) 研文出版 A5判 208頁

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